
バランスプレイダイエットって知ってる?
突然ですが、「バランスプレイダイエット」という言葉をご存じですか?
私たちが日々の食事管理に気を配るように、子どもの遊びのバランスを整えるアプローチの事を指します。
2020年にイギリスの「FUNdamentally Children」という、子どもに良い影響を与えるおもちゃやアプリ、教材などの評価を行う団体によって紹介された考え方です。
(FUNdamentally Childrenについては過去の読みもの:「グッド・トイ」ってなぁに?」でご覧いただけます。)
今日はその内容を訳しつつ、分かり易くお伝えしていきます!
目次
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バランスプレイダイエットとは?
- 目的
- 始める前の準備 -
遊びのバランスを整えて「得」!
- ① 受動的なスクリーンタイムを減らせる
- ② 成績やスキルのアップ
- ③ 新しいことに前向きになる・自信がつく
- ④ 交友関係が広がる
- ⑤ 健康維持と学習能力向上 - 遊びのバランスを整える方法
- 身近なところから整える
- まとめ
バランスプレイダイエットとは?
〇目的
「バランスプレイダイエット」は子どもが学校での学習や環境にうまく適応し、心身の健康を保って成長するために考えられたものです。
〇始める前の準備
まずは1週間の自由時間の過ごし方を円グラフで表してみましょう。
普段やっている遊びを下記のように分類し、書き出してみます。
いざ書き出してみると、意外とテレビやスマホを見ている時間が多かったり、逆に全くやっていない遊びがあったりといったことに気づくことが出来たのではないでしょうか。
子どもたちにとっての「遊び」とは、脳や心の栄養となるものです。
余暇時間の過ごし方を見直し、バランスを整えるのがバランスプレイダイエットです。
〇遊びのバランスを整えて「得」!
遊びのバランスを整えることによってどんなメリットがあるのでしょうか?
5つ挙げることができます。
①受動的なスクリーンタイムを減らせる
スクリーンタイムとは読んで字のごとく、テレビやタブレットなどで動画や番組を視聴している時間のことです。食事で例えるならお菓子やジャンクフードの部類にあたります。
心身が未発達な子どもはより自分で考えて、自分の体を使って遊ぶことが大切なので、受動的なスクリーンタイムはほどほどに楽しむべきであるとされています。
②成績やスキルのアップ
遊びを通して、学習意欲や学習能力の基礎となる部分が発達していきます。
例)パズルで遊ぶ→集中力アップにつながる など
③新しいことに前向きになる・自信がつく
いろいろなことに挑戦することで、レジリエンスが身に付きます。
つまり困難に適応しながら成長する力のことです。
新しい課題に自信をもって取り組めるようになります。
④交友関係が広がる
子どもの身の回りにはどんな人がいるでしょうか?
友だち、きょうだい、両親、祖父母などいろいろな年齢の人がいるはずです。
様々な相手と一緒に遊ぶことで、社会性が育まれます。
またチームでやる遊びは協調性を、ボードゲームなどは感情のコントロールだけでなく交渉術を学ぶのに役立ちます。
どちらも1人遊びでは身につけづらい力ですよね。
⑤健康維持と学習能力向上
外遊びなどのアクティブで想像力を使う遊びは、食品で例えるならスーパーフードのような位置づけです。
日光を浴びながら広い空間で遊ぶことで、体の使い方を知ったり、体のリズムを整えたりします。
家の中にはない刺激がたくさんあるので、脳の前頭前野が刺激され、集中力がアップするなど、学習能力の向上が期待できます。
子どもの息抜きや運動不足の解消にもつながるので、積極的に余暇時間に取り入れたい要素のひとつです。
〇遊びのバランスを整える方法
FUNdamentally Childrenの創設者、アマンダ・ガマ―博士は遊びがウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に良好な状態のこと)の答えにつながると考えています。
大切なのは、実際に何分・何時間、なんの遊びをやっているかを管理することではなく、遊びの種類や余暇時間の配分のバランスに気を配る事です。
ここで、アマンダ・ガマー博士の考案した「バランスプレイピラミッド」が参考になります。
ピラミッドの上に行くほど、時間配分を多くとるのが良いと考えられています。
最初に作成した、現在の遊びの配分時間と比較してどうでしょうか?
増やした方が良い遊び、減らした方が良い遊びが自然と見えてきますね。
では、バランスのとれた遊びを子どもに促すために何が必要なのか。
子どもがおもちゃやアプリ、ゲームを十分に使いこなし、楽しめるようにすることです。
いま持っているおもちゃに目を向けてみましょう。
重要なのは子どもが最大限の恩恵を受けられるかどうかをよく調べてから選択して与える事です。
でもそのおもちゃが本当にわが子にとって良いものなのかどうか、調べるのも大変ですよね。
思いきって買ったとしても、あまり遊んでくれなくてがっかりしてしまうこともあります。
その時に役立つのが、グッド・トイやおもちゃコンサルタント、おもちゃのレンタルサービスの存在です。
おもちゃのレンタルサービスはお子様の発達状況を共有していただくことで、年齢・月齢にあったおもちゃや、得意なことを伸ばしたり興味の幅を広げられたりするおもちゃを数多くお試しいただけるのが最大の利点です。
イクプルのレンタルサービスでは木のおもちゃも、プラスチックのおもちゃも、お子様のことを考えながらバランスよくセレクトしてお届けしています。
〇身近なところから整える
いまの遊びの配分が分かったところで、「じゃあ具体的にどうやってバランスをとってあげたらよいのか?」という疑問がわいてきますよね。
そのヒントは以下の通りです。
全てをクリアする、というのは住んでいる場所やライフスタイルによっては難しいですよね。
そんなときは簡単に実践できそうなところから始めてみましょう。
「今日はテレビをみる時間をちょっと減らして別の遊びをする時間に変えてみようかな」
「次のおもちゃは屋外でも遊べるものにしてみようかな」
など徐々に遊びの質や配分を整えていくことで、より良い成長に繋がっていきます。
〇まとめ
バランスのとれた遊び方を身につけ、健康的な習慣を当たり前のようにつくる事で、多少スクリーンタイムが増えても過剰に心配しすぎたり、子どもに小言を言ってしまったりすることも減ります。
保育園・幼稚園や学校に通っている年齢のお子様も想定に入っているので、イクプルを利用していただいている方のお子様には少し気の早い部分もあったかもしれませんね。
とはいえ、子どもの遊びを「管理する」というよりは「バランスに気を配る」という視点を持っておくことで、より健康的な心身の成長や家族間のコミュニケーションの質の向上につながります。
いままで見えていなかった、わが子の好みや得意・不得意や変化が見えてくることもあるかもしれません。
ふと思い出した時に、遊びの時間を分析してみてはいかがでしょうか?
編集スタッフ 福山
参照サイト:The Good Play Guide
Good Toy Guide - The Good Play Guide
参照ページ:What is the Balanced Play Diet?
What is the Balanced Play Diet? - The Good Play Guide