
贈答の基本
何か特別なことがあったときに贈る品物やお祝い金ですが、かしこまったやり取りには決まったしきたりやマナーが存在します。
時代によって変化するものではありますが、基本やしきたりの由来を知ることでおさえるべきポイントが見えてきます。
こちらのページでは、贈答の基本から出産・初誕生日のお祝いのマナーまでをまとめました。
目次
贈るマナー
贈るタイミング
贈り物は理由があってするもの。そのため、報せを受けたらふさわしいタイミングで贈るのが基本です。
渡し方
✓手渡し/託送
贈答は手渡しが基本です。
相手の都合を確認した上で、食事時を避けた昼間に訪問しましょう。
どうしても夜間の訪問になる場合は玄関先で失礼するようにします。
託送にする場合も、事前にお祝いを贈った旨や届く日時などを伝えるといった気配りをすれば問題ありません。
目上の方が相手なら手紙やはがきで贈るとより丁寧です。
✓ことば
贈り物を渡すときは「お好きだと聞いていたので」や「人気のものなのでぜひ」といった、その贈り物を選んだ理由を伝えるとお互い気持ちよく受け渡しが出来ます。
またその後に「あの後使ってくれてる?」などと贈りものの行方を尋ねるのはタブーです。気になってつい聞いてしまうかもしれませんが、自分から聞くのは控えましょう。
✓メッセージカードの活用
品物にはメッセージカードを添えるとより気持ちが伝わります。
たくさん書く必要はなく、ほんの一言でも構いません。
「出産おめでとう赤ちゃんに会える日を楽しみにしています。」など、素直な気持ちをしたためましょう。
字を書くことに自信がない、という方には代筆サービスの利用もオススメです。
▶代筆サービス
のし紙
あらたまった贈り物には、のし紙をかけるのが基本です。✓のし紙でチェックするポイント
マナー本やWEBサイトを見ているとなんだか色々種類があって分からない!
となってきますが、用途に合わせてポイントを1つ1つ押さえていけば大丈夫です。
イクプルではデザインや選択肢を絞っているので、迷わずのし紙のデザインや表書きを決められます。
内のし/外のし

✓内のし
内祝いのような「お祝いごとがあったのでおすそわけします」という意味の贈りものの場合は控えめにするのがふさわしいとされているので、内のしが選択されます。
✓外のし
以下のような場合は外のしが一般的です。
・贈り物を強調したいとき
・結婚/結納に関わること
・直接手渡すとき
・お祝い事などで先方に贈り物が沢山届いているとき
明確な使い分けがあるわけではありませんが、上記のポイントをおさえた上で選択するのが良いでしょう。
贈り物をする際にのし紙で悩んだ場合は「どのような目的で贈るのか」が一目で分かる外のしをおすすめします。
お礼のマナー
贈りものをいただいた時に必ず必要なのがお礼です。
受け取り方
直接受け取った場合は、「開けてもいい?」とことわってから開封し、嬉しい気持ちを伝えます。
託送されてきた場合はどんなに遅くても2~3日以内にはお礼の電話を入れましょう。その後手紙を送るとより丁寧な印象になります。親しい間柄ならメール等を活用しても構いません。
お礼の際は素直な感謝の気持ちを伝えるだけでも十分ですし、いただいたものに対する感想も喜ばれます。
金額の目安
基本的にはいただいたものに対し「半返し」することを目安としましょう。

お礼のタイミング
お祝いなどをいただいた場合、すぐにお返しをすると事務的な印象になってしまいます。「じっくり選んだ」という印象の1週間~10日を目安に贈ると良いでしょう。
出産祝い
金額の目安
お祝いとして包むお金や贈る品物の金額は、贈り先との関係性や年齢によって変動します。
お付き合いで贈る場合や、相手に気を遣わせたくない場合などは金額を抑えた上で「心ばかりですが」と一言添えればOKです。
贈るタイミング
生後7日(お七夜)~生後1か月(お宮参り)までが一般的な目安です。
ベビー用品の選び方
出産祝いとして贈られることの多いベビー用品はどのように選ぶのがよいのでしょうか?
産後すぐに使えるものは既に準備されていることが多いので、生後6か月~1年頃に使用できるものを選ぶのが一般的です。
成長祈願の意味も込めて2~3歳頃に使えるものが贈られることもありますが、贈り先の住宅事情などに合わせて選択することが大切です。
イクプルの赤ちゃん向けおもちゃには対象月齢のマークをつけており、おもちゃに馴染みのない方でも迷わず選べるようになっています。ぜひご活用ください。
出産内祝い
出産内祝いは本来、身内の慶事を祝うための「お祝いのお裾分け」を、出産を知らせた人に贈る習慣でしたが、現在では「出産祝いのお返し」として浸透しています。
金額の目安
いただいた額の半額が一般的な目安です。
目下の人には同額程度を、と言われていましたが現在は半額が一般的です。
どれだけお礼の気持ちを伝えたくてもかえって気を使わせてしまったり、失礼にあたったりしてしまうのでいただいた額以上のものを返すのは控えましょう。
反対に同額程度のお返しは「お付き合いはこれっきり」という意味にも取れてしまうので避けたほうがよいとされています。
贈るタイミング
通常の贈答では、お返しは1週間~10日を目安にするのが一般的ですが出産内祝いは産後1か月を目安に贈ります。
産前からある程度準備をしておくと、バタバタしていてうっかり…なんてことが防げますよ。
▶内祝いリストをダウンロード(A4)
産後1か月を過ぎて届いたお祝いに関しては一般贈答と同じように都度、内祝いを贈りましょう。
品物の選び方
縁起物の祝儀用品(紅白饅頭、鰹節など)の他、気兼ねなく受け取れるタオルやコーヒーなどのセットが一般的です。
相手の好みに合わせて選択しましょう。
初誕生祝い
初誕生祝いとは
満1歳を迎えた赤ちゃんの成長を祝う習慣です。
元々日本では毎年誕生日を祝うという習慣はありませんでしたが、1歳の誕生日は「生まれた子が無事成長してくれて嬉しい」という思いを込めて盛大に祝われていました。
広く知られている初誕生を祝う習わしとして一升餅を背負わせて歩かせる/踏ませる/餅を背負った子をわざと転ばせる、というものがあります。これは健康でたくましい子に育つようにとの思いや、初誕生前に歩き始めた子は成長してから遠く離れて暮らすようになるとの言い伝えをきらって家にとどめようとしたことから始まったものと言われています
最近の主流
以前までは第2の結婚式として親族だけでなく友人・知人まで招いて盛大に行われていた初誕生祝いですが、最近は身内のみでのお祝いが主流となっています。
御祝儀を包む場合、祖父母なら5000~10000円が目安となりますが、この日の主役は赤ちゃんなので赤ちゃんが喜ぶものを贈るのが良いでしょう。
プレゼントの選び方
赤ちゃんが使うものといえば、おもちゃや絵本のほか服や靴などが一般的です。ぐんぐん成長している時期なので服を贈る場合は大きめを、おもちゃなども少し先でも使えるものをチョイスするとしっかり楽しんでもらえます。
パーティに招かれた場合は、事前に打ち合わせをしたうえで飲食物を持参するのもよいでしょう。
お礼のしかた
パーティに招いてお祝いをいただいた場合のお返しは不要です。当日のおもてなしでお返ししましょう。
遠方の人からお祝いをいただいた場合は、内祝いとお礼状で感謝の気持ちを伝えるのが良いです。このときの表書きは「内祝」とし、贈り主は出産内祝いの時同様に赤ちゃんの名前を入れます。
タイミングを逃してしまったら
さまざまな事情でお祝いのタイミングを逃してしまったが、お祝いを贈りたい。という場合は「祝 ご成長」として贈るのがおすすめです。
大きなお祝い事にはそれに合わせた対応の仕方がありますが、基本とポイントとなる部分を理解するだけでかなり敷居が下がりますね。
お互いに気持ちのよいやり取りをするためにもしきたりやマナーを知ることはとても大切です。
ぜひ参考にして、素敵な贈答ライフをお送りください。